重力/Note『偽造/夏目漱石』(戯曲:市川タロ=劇作家・『デ』代表、構成・演出:鹿島将介)
11/4(月)〜10(日) アトリエ春風舎 3,000円
夏目漱石の「三四郎」などを原作として京都の若手劇作家・演出家である市川タロ(『デ』代表)が脚本を担当した「重力/Note」の新作。立命館大学出身の市川タロは京都造形芸術大学出身の村川拓也、相模友士郎らとともに前衛的な作風を特徴とし京都演劇の新世代(京都ニューウェーブ)を形成する注目の若手演出家。東京を拠点とした若手演出家、鹿島将介との出会いがどんな化学反応を引き起こすのか。そして、明治を代表する「文豪・夏目漱石」はこの平成の時代にどのように解釈されるのだろうか。

マチルド・モニエ『ピュディック・アシッド/エクスタシス』(振付:マチルド・モニエ、ジャン=フランソワ・デュルール)
11/9(土)  彩の国さいたま芸術劇場 2,500〜3,500円
マチルド・モニエといえばジャン=クロード・ガロッタ、マギー・マラン、フィリップ・デュクフレらとともに1980年代に勃興し日本のコンテンポラリーダンスにも大きな影響を与えたフランスのダンスコンテンポラリーヌ(当時はヌーヴェル・ダンスと呼ばれた)の代表的な作家だが、実は今回が初めての来日公演となる。今回は84・85年に初演された2本のデュオ作品を上演するが、なぜこれまで来日公演がなかったのかは大きな謎といっていいだろう。私も映像ではいくつかの作品の抜粋を見たことがあり、動きに著しい特徴があるというタイプではないものの、作品には適度の娯楽性もあり、日本人にとっても理解しやすいものも多いと感じられた。今回この目でじかにそのことを確かめたい。

中野成樹、長島確『四谷雑談集(ぞうたんしゅう)』+『四家(よつや)の怪談』[作・つくりかたファンク・バンド 中野成樹(演出)、長島確(ドラマトゥルク)、青木正(デザイン)、小澤英実(文筆)、大谷能生(音楽・批評)、かつしかけいた(ひとコマ漫画)、川瀬一絵(写真)、佐藤慎也(建築)、須藤崇規(映像・Web)ほか]
11/9(土)〜24(日) 四谷エリア『四谷雑談集(ぞうたんしゅう)』、『四家(よつや)の怪談』千住・五反野エリア 2,000円
フェスティバル/トーキョーでは毎回劇場以外での市街地周遊型の形式を取る演劇作品を上演してきたが、今回は中野フランケンズの中野成樹が「四谷怪談」に挑戦する。鶴屋南北「東海道四谷怪談」の元ネタとされる本をもとに、その舞台となった四谷〜新宿エリアを巡るガイドツアー「四谷雑談集」(よつやぞうたんしゅう)、「四谷怪談」の現代版として足立・葛飾エリアで展開する新作民話『四家の怪談』(よつやのかいだん)の2本立てで上演する。チケットは完売のようだが、当日券はでるのだろうか?

Port B『ガイドブックとラジオを手に訪れるアジアからの留学生たちの痕跡「もう1つの東京」に出会う』(構成・演出/高山明)
11/9(土)〜12/8(日)  都内各所 *ツアーキット受取所: 東京芸術劇場内1Fアトリウム特設F/Tインフォメーション 3,500円
3・11後の現実に向き合った『Referendumー国民投票プロジェクト』(F/T11)、『光のないII』(F/T12)をウィーン芸術週間でも上演したPort B。フェスティバル/トーキョーに参加しての最新作は、アジアからの留学生たちの痕跡を歩く「旅」の演劇。ガイドブックと携帯ラジオを手に観客はそれぞれがレストランや公園などさまざまな場所を訪問する。そこでラジオから聞こえるのは、かつてその場所に生きた人や縁のある都市、国の物語。観客は未知のアジア、そして「現実の中の異郷=ヘテロトピア」としての東京に出会う。キーワードは「旅」と「翻訳」。物語(テキスト)は実際の東京への留学生と管啓次郎、林立騎ら翻訳者との対話を元に生み出された。その過程で考えられたことも「ラジオ番組」などを通じ、広く発信される。

中西理