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SPAC『真夏の夜の夢』(作=ウィリアム・シェイクスピア、脚色:野田秀樹、演出=宮城聰)
1/18(土)・19(日)・25(土)・26(日)・2/1(土)・9(日)・15(土)・23(日)・3/1(土) 静岡芸術劇場 4,000円
富士山麓の「知られざる森」の中、紙に書かれた文字が踊り出て人の形に。影法師が発した言霊は人を動かす言葉となり、木霊となって木々を揺らす。野田秀樹が、シェイクスピアを下敷きに、得意の言葉遊びを駆使して紡ぎだしたのが「野田版 真夏の夜の夢」。野田による言葉遊びに溢れた劇世界を宮城聰は俳優の躍動感あふれる生演奏と一体となった壮大な音楽劇に仕立て上げた。2011年6月初演され、わずか2ステージだけ上演された幻の舞台を再演ロングラン公演する。

山の手事情社『ドン・ジュアン』(原作=モリエール、構成・演出=安田雅弘)
1/24(金)〜30(木)  東京芸術劇場 シアターウエスト 5,000円
ごぞんじ、モリエールの「ドン・ジュアン」。プレイボーイの代名詞である。手当たり次第に女を口説き、なびけば容赦なく捨てる。追いすがる妻、口うるさい親父、しつこい借金取り、恨みがましい妻の兄弟。言い訳・脅し・はぐらかし、何でもござれ、その場をしのげればそれでいい。だが、この処置なしの精力の後ろに、実は私たちと同じ「いらだち」があるのではないか。安田雅弘がモリエールに託して、現代の日本の姿を描きだす。

柿喰う客『世迷言』(作・演出=中屋敷法仁)
1/29(水)〜2/4(火) 本多劇場 5,500円
「これまで下北沢を避けてきた」という中屋敷法仁が満を持しての初の下北沢進出をいわば小劇場演劇のメッカである本多劇場にて行う。1年半ぶりの劇団新作公演は篠井英介を客演に迎え、「今昔物語」などの古典文学を下敷きに竹取物語を思わせる爺や姫、女鬼や大猿の一族が跋扈して展開するいわば中屋敷版「新作歌舞伎」らしい。ポストゼロ年代の劇団☆新感線を目指すのか?

中西理