演劇教育家 (Theaterpädagoge)――ドイツ語圏演劇の知られざるもう一つの仲介者/坂田 尚
1.演劇教育家(テアターペダゴーゲ)とは
近年、ドイツ語圏演劇におけるドラマトゥルクの存在は日本でも知られるようになり、その職能はいまや未知のものではない。ドイツ演劇学者・平田栄一朗は著書『ドラマトゥルク――舞台芸術を進化/深化させる者』のなかで、ドラマトゥルクを語る上で重要なキーワードとして「あいだ(In Between/Dazwischen)」を挙げるが、実はドイツ語圏演劇には、観客と劇場をつなぐ、もうひとつの「あいだ」の職業が存在する。それが同書でもふれられている「演劇教育家(Theaterpädagoge)」[1]である。
筆者は2017/2018シーズンの一年間、ザクセン州・ライプツィヒ最大の公共劇場であるシャウシュピール・ライプツィヒの演劇教育部=テアターペダゴギク(Theaterpädagogik)に勤務し、その他にもシャウビューネ・ベルリンやテアター・バーゼル、シャウシュピール・ケルンなど、ドイツ語圏内の複数の劇場でインタビューを実施した。本稿は、その経験やインタビューをもとに、もうひとつの仲介者(Vermittler)・演劇教育家を紹介するものである。
2.職能
「あいだ」をつなぐ職業の宿命として、残念ながら、演劇教育家の職能を一般化することはむずかしい。演劇教育家一人一人の違いもさることながら、劇場・芸術監督の方針や、観客・土地柄の違いなどの影響を強く受けるためである。そのため、本章では一例としてシャウシュピール・ライプツィヒの2017/18シーズンの仕事内容を紹介するが、あくまで一例であり、違う劇場・土地・時期では、また違うものが見えてくるだろう。
筆者が一年間勤務したシャウシュピール・ライプツィヒでは、演劇教育家たちは大きくわけて4つの仕事をこなしていた。(1)上演作品紹介、(2)ワークショップ、(3)市民参加劇団、(4)広報・交流である。
(1)上演作品紹介
演劇教育家たちは、各上演作品に最低一人は担当者としてつき、ワークショップ等を通して作品を紹介する。シャウシュピール・ライプツィヒの2017/18シーズンの場合、上演作品は新作19本、レパートリー19本の、合わせて38本。これら38本がほぼ日替わりで上演されている。その他に若手の先鋭的な作品を上演する小劇場での新作6本や、貸し館事業としての公演があるが、こちらは演劇教育家は担当しない。主に上演作品紹介の対象となるのは、日本では中・高校生にあたる、10代の学生である。
上演作品紹介は現行の演劇教育家の仕事の中で最も重要視されている仕事であり、単純な観客数増加(2016/2017シーズンの演劇教育家を通した大学生をのぞく学生の来場数は約4000人)だけでなく、若い世代の観客層獲得と創客(上演内容や演劇文化に理解のある観客を増やすこと)が見込まれる。具体的な内容は以下に挙げられる。
- 各プロダクション(作品制作)との連携
- 教師用演目紹介
- 教師用公開稽古の企画・運営
- 教師向けのニュースレターの配信
- 各作品の背景や、演出の意図などをまとめた鑑賞資料(Materialmap)の作成
- 公演鑑賞前・後ワークショップ
- 学生向けの前・後説の企画・運営
これらの職能はドラマトゥルクと重なる部分も多い。例えば、ライプツィヒでは開演30分前に、上演作品の内容や演出の背景などを説明する前説が行われるが、これは各作品のドラマトゥルクが担当する。また、一般販売される作品用のプログラムはドラマトゥルクが作成する。同じ「あいだ」の職業のなかで、より作品寄りなのがドラマトゥルク、より観客寄りなのが演劇教育家といえる。
(2)ワークショップ
演劇教育家と言えば、多くの人がまず職能として挙げるのがワークショップの企画・運営だが、その内容は実に多岐に渡る。ライプツィヒの場合、以下の内容のワークショップを、2017年内に計1500人以上の参加者に実施している。
- 公演鑑賞前・後ワークショップ
- 作品内容ワークショップ
- 学校カリキュラム対応ワークショップ
- 校内での演劇制作(文化祭などで発表する作品)の補助(プロジェクト週間・Projektwoche)
- 教師用のスキルアップ研修(Lehrerfortbildung)
- 職業体験学習生(Schülerpraktikum)の受け入れ
- 職業体験講座
- 劇場内案内
- 学生批評家養成講座
- 大学生用ワークショップ
特徴的なものとして「作品に特化したアプローチ」と「学校教育・職業教育との連携」が挙げられる。例えば、公演前・後ワークショップ、作品内容ワークショップは、一般的な演劇ワークショップに留まらない。前者では、上演で重要なポイントとなる身体的な動作やテーマに沿ったワークショップを体験することで、参加者はこれから見るもの、見たものを多角的に判断することができる。また、後者では、作品のテーマに即した社会問題等に触れることで、上演作品と現実を繋げる視点を得られる。
学校のカリキュラムに即したワークショップ、例えば英語の授業の一環でシェイクスピア戯曲、国語(ドイツ語)の授業の一環でゲーテの『ファウスト』に関するワークショップを受けることで、生徒たちは授業内容を別の視点から体験すると共に、学んでいる内容と演劇文化の関連を知ることができる。校内の文化祭等での発表作品制作を手伝うプロジェクト週間では、演劇制作に際してプロの助言を得られることで、生徒達は自分達の演劇観に留まらない演劇制作が可能になる。ドイツには、教師が定期的にスキルアップ研修を受ける制度や、生徒が職業体験を行う制度があるが、演劇教育部の多くはその研修を受け入れる資格を有している。
このように、演劇教育家のワークショップは、劇場での観劇体験を深化させると共に、演劇文化を多角的に体験する機会を増やす。多くの演劇教育家は口をそろえて言う。「演劇教育家の仕事は、演劇とは何かを体験してもらうことだ」と。
(3)市民参加劇団
近年のドイツ語圏の公共劇場では、市民参加劇団(クラブ・Spielclub)の存在が一般的である。市民参加劇団の多くは青少年を参加対象とするが、大人・老人や、移民・難民を対象にするケースも出てきている。
ライプツィヒの場合は、
- Club ü31
- Sorry, eh!
- #noname
- Die Spielfreudigen
の4つの市民参加劇団があり、それぞれ参加可能年齢や、方向性などに違いがある。毎年春には4劇団合同で公演を行う、クラブ大会(Club Convention)が開催される。
参加可能年齢 | 指導担当 | ドラマトゥルク | |
Club ü31 |
31歳以上 | 劇場所属のプロの俳優と演劇教育家 | 有 |
Sorry, eh! |
16歳以上 | 劇場所属のプロの俳優 | 有 |
#noname |
14歳以上 | 演劇教育家 | 無 |
Die Spielfreudigen |
60歳以上 | 演劇教育家 | 無 |
大きな違いとしては、指導担当(演出)がプロの俳優でドラマトゥルクも参加するか、演劇教育家が単独で指導するかだ。例えば、同じ青少年向け劇団のSorry, eh!と#nonameでは、前者の作品がトーマス・メレやファルク・リヒターなど教育目的に留まらないテキストを使用し、クラブ大会以外でもレパートリー公演として上演されるのに対して、後者は作品制作中の議論を重視したり、教育的な内容のテキスト(2017/18シーズンの場合、難破船に取り残された13人の子供たちを描くフィン・ケネディの戯曲を取り上げた)を使用したりする。作品としての評価は前者の方が高い一方で、アビトゥーア受験期[2]の生徒の参加する作品をレパートリー公演とすることへの批判もある。参加者側の視点で考えれば、よりプロに近い現場で経験を積むことを望めば前者で、学業を優先し、演劇制作を通した議論を重視するならば後者でと、選択肢があることのメリットは大きいと言える。
(4)広報・交流
演劇教育部は、劇場と観客をつなぐ顔・窓口としての側面もあるため、他の部署に比べて観客や他の劇場などとの交流も多い。例えばシャウビューネ・ベルリンなどでは、これらの職能を鑑み演劇教育部は広報部に所属している。ライプツィヒの場合、演劇教育部は独立した部署だが、やはり広報部との関わりは強く、広報としての仕事・交流と言えるものも多い。以下の例が、この職能に分類される。
- 学生向けの前・後説の企画・運営
- 教師や親からの問い合わせへの対応
- 公演前後の観客との交流
- 各地の子供・市民演劇祭への訪問
- 他の劇場の演劇教育部との交流・勉強会
- 劇場以外の文化施設の教育部との交流・勉強会
- 広報部との定期的な意見交換
- 劇場内の他の部署との交流イベントへの積極的な参加
- 演劇教育部独自のSNS・ブログの作成・管理
- アクセシビリティーの向上(子ども預かり回、音声ガイド付きワークショップ)
ライプツィヒの場合、アクセシビリティーの向上の中でも、手話や同時通訳、視覚障がい者向けの音声ガイド付きの上演回の企画・運営はドラマトゥルクが担当している。その他のアクセシビリティーに関する劇場の取り組みとして、チケット料金に関して、子ども割引・学生割引・障がい者割引の他に、生活保護受給者や低所得家庭への割引がある。また観劇チケットが市内交通のチケットも兼ねており、観劇前後2時間はすべての市内公共交通機関が利用できる。
3.劇場と学校から劇場と地域へ
(1)劇場と学校
いくつかの劇場では、演劇教育部が「劇場と学校(Theater und Schule)」という部署名になっている場合がある。現行の演劇教育部の仕事のうち、上演作品と学校・学生の間をつなげることが、いかに重要視されているかが分かる。しかし、このことは、ドイツ語圏の公共劇場が若い世代の創客や学校教育との連携を重視していると言える一方で、劇場内で演劇教育部に求められるものがプロダクションへの集客であるという現実も表している[3]。
この現状に対しては、演劇教育家の間でも意見が分かれる。テアター・バーゼルの演劇教育家であるマーティン・フランク氏は、ここ20-30年程度の間にドイツ語圏の劇場ほぼ全てに演劇教育部が置かれるようになった理由として「統計的に見ても、明らかに観客数が増え、観客の演劇文化への理解も深まった」ことを挙げるが、「多くの芸術監督が、演劇教育部にひたすら観客を増やすことだけを求めている」ことには批判的だ。
一方で、シャウシュピール・ケルンの演劇教育家のフランク・ローデ氏はこう語る。
かつて芸術監督だったカリン・バイヤーは、シャウシュピール・ケルンを世界的な劇場にしたいと目指し、イェリネク作品の初演などに力を注いだ。ドイツ中、世界中からメディアが取材に来たが、実際にはケルンでは空席が目だった。例えば、学校教育の中でも重要な位置を占めるゲーテの『ファウスト』を上演すれば、観客は一気に増える。クラス鑑賞の数が圧倒的に増加するからだ。これが現実だ。
このように、演劇教育家は、上演作品の美的・歴史的価値と劇場運営、そして現実の観客との相克に直面することが多い。その中で、作品の美的・歴史的価値を観客に仲介すること、観客の積極的な観劇体験への参加を促すこと、鑑賞の機会や観客数を増やすことなど、個々人がどこに重点を置くか、またそれが芸術監督はじめ劇場運営の中でどう評価されるかによって、大きく状況が変わる。
(2)劇場と地域
そんな中、新しい可能性への動きも出てきている。シャウシュピール・ケルンの若者向け市民参加劇団インポート・エクスポート・コレクティブ(Import Export Kollektiv)の指導担当・演出家であるバッサム・ガジ氏は、今後の演劇教育部の可能性として「劇場と学校から劇場と地域へ」と変わっていくのではないかと指摘する。
ドイツの公共劇場の問題として、言語芸術であり、またハイカルチャーであるがゆえに、移民や貧困層の人々にとって身近なものにならないというものがある。例えば、ギムナジウムの生徒のうち56%が何らかの演劇に関する経験(ワークショップや観劇など)があるのに対して、その他の学校(基幹学校)の生徒では15%にとどまる[4]。この原因については、多くの演劇教育家が「演劇を楽しめないわけではなく、家庭に観劇文化がない」ためであると指摘する。つまり、観劇文化がある階層、ない階層の再生産が起こっているのだ。ガジ氏は、自身の指導するインポート・エクスポート・コレクティブを通して、これまで劇場に来なかった観客層が劇場と接点を持つようになったことを指摘する。同市民参加劇団には、移民や難民の出自を持つ子どもなども参加しているからだ。同氏は理想的な劇場プログラムの配分として、「三分の一が古典的な演劇作品、三分の一が現代的・先鋭的な演劇作品、そしてもう三分の一が地域との共同作業」を提唱する。この文脈での地域との共同作業とは、市民参加劇団の活動や地域でのリサーチを通しての作品制作など、これまで劇場に来なかった層にも訴えかけることが可能な企画である。例えば、シャウシュピール・ケルンでは、演出家のヌラン・ダヴィッド・カリス氏が、ネオナチによるパイプ爆弾のテロが起こったコイプ通りの住人と5年間かけて「コイプ通り三部作(Die Keupstraßen-Trilogie)」を制作したが、この三部作もこの文脈に該当する。
「劇場と地域」で最も重要なのは、これまでとは違う観客層を獲得するという集客や、これまであった演劇文化に「適応」させる創客でもなく、劇場・演劇文化側にも新たな視座をもたらしうるという点だ。しかし、現実的には、「劇場と地域」のアプローチが全体の三分の一までになるのは難しい。現在の顧客層には魅力的には映らないからだ。筆者の調査中にも、多くの劇場・ワークショップの現場で、新しい方向性への好意的な声以上に、「なぜ、劇場がそんなことをしなければいけないのか?」という疑問の声を聞いた。ガジ氏はその点について、こう続ける。
現状、最も厚い顧客層にアピールすることが公共性ではない。街には、移民も、子どもも、お年寄りも、障がいのある人もいる。そういう多様な人々が来ることができる、興味を持つことができるというのが公共性のはずだ。
インタビュー中に、ガジ氏はさらにこう強調する。
これらの問題は、実は演劇教育部単体では解決できない。また、長期的なスパンでの取り組みが必要になる。そのため、芸術監督やドラマトゥルクなど、人事や劇場運営に直接的に関わる部署が理解を持ち、積極的に関わらなければならない。しかし、現状これらの活動に理解を示すいくつかの劇場運営部でさえも、問題を丸投げにして「演劇教育家がこの問題を解決するべき」だと考えている。それは不可能だ。
ガジ氏の懸念は、筆者が調査中に感じた違和感と一致している。この「劇場と地域」というアプローチはこれまでの演劇教育部の同化的なアプローチとは違うもので、劇場側にも変化が要求されるものだ。にも関わらず、不十分な人員や予算、決定権の中での活動を余儀なくされる場合が多い。これでは単なるエクスキューズになりかねない。「劇場と地域」という、演劇教育における新しい視点が今後どのような成果を生み出していくのか、あるいはどのような困難に直面するのか、長いスパンで考察していく必要がある。
4.おわりに
筆者は、普段は演出家として作品を作る側の人間であり、また2008年の初渡独以来、観客として幾度もドイツ語圏内の劇場に足を運んでいる。しかし、演劇教育家という、新しい視座から見えてきたドイツ語圏の劇場は、これまでのイメージとは全く違うものだった。莫大な公的資金によって成り立つ、世界的に見ても特殊な劇場制度の裏に、このようなせめぎ合いがあることには驚かされるばかりだった。本稿が、読者に少しでも新しい視座を提供できれば幸いである。
最後に、本稿は、もちろん、ドイツ語圏の演劇教育部を紹介するものであるが、改めてドイツ語圏と日本では背景となる劇場制度が違うことを付記しておきたい。ドイツ語圏では、現状、演劇、特に公共劇場はハイカルチャーであり、権威である。その上に成り立っているのが現行の演劇教育部であり、問題もそこに起因するものだ。演劇教育部の活動や理念を日本に応用する際は、その背景の違いに留意する必要がある。
参考文献
- 平田栄一朗『ドラマトゥルク-舞台芸術を進化/深化させるもの』三元社、2010年
- Christoph Nix, Dietmar Sachser u. Marianne Streisand (Hg.): Theaterpädagogik. Theater der Zeit (Berlin) 2012.
- Ute Pinkert:Theaterpädagogik am Theater. Schibri-Verlag (Uckerland) 2014.
インタビュー(日付順・敬称略)
- マルレーン・ガイスラー、アリーナ・ハートリッヒ 於:マグデブルク人形劇場(2018年3月15日)
- フィリップ・ロスト 於:シャウビューネ・ベルリン(2018年6月11日)
- バッサム・ガジ、ヘンリケ・アイス 、フランク・ローデ 於:シャウシュピール・ケルン(2018年6月14-15日)
- マーティン・フランク 於:テアター・バーゼル(2018年6月19日)
- ヤンカ・パンスクス、ヴェロニカ・ゲルハート 於:マクシム・ゴーリキー劇場(2018年6月28日)
- ララ・シャハル、フェリペ・ティバル、ブロンウィン・ トウェデル、デニス・クノル、ミシェレ・ブレイ 於:テスピス・ツェントルム(2018年7月24-26日)
注
[1] 仕事内容が近く、日本語でも馴染みのある概念としては、「アウトリーチ活動」があるが、その語の示すとおり、福祉施設や学校への出張公演・ワークショップなど、劇場を離れておこなわれる訪問活動をさす場合が多い。多くの演劇教育家が「教室などの日常的な場を離れて劇場でワークショップを受ける」重要性に言及することを鑑み、適当な翻訳ではないと判断した。また、近年では、「アウトリーチ活動」という概念が、訪問活動だけでなく、観客や周辺住民の関心を高める活動全般をさす場合も増えてきているが、演劇教育家の起源が英米圏からの影響だけではないことも考慮した。そのため、本稿では、演劇教育部の日本語訳としてアウトリーチ活動を採用していない。
[2] ドイツの学校制度の大きな特徴としてアビトゥーア試験があげられる。これは総合大学入学資格で、この試験の成績によって選択可能な学科が変わる。卒業時にこのアビトゥーア試験を受けるのがギムナジウムであり、その他に実科学校と基幹学校と呼ばれる、より職業訓練に近い学校がある。子どもたちは、基礎学校後、10歳前後でどの学校に進学するかを決めなければならない。現実として、アビトゥーア合格者とそうでない子どもの間に、将来的に明らかに就職の機会・賃金で差が生じるため「天国と地獄」とも言われている。この問題を鑑みて、近年では、実科学校・基幹学校の代わりに、希望者はアビトゥーア受験が可能な総合学校を置く州が増えている。
[3] ただし、例えばシャウビューネ・ベルリンの場合、事前に作品鑑賞ワークショップを受けたクラスの鑑賞は無料で招待される。この場合、集客よりも創客に力点が置かれていると言えるが、シャウビューネ・ベルリンでは、すでに客席占有率が97パーセント(2017/18)を越えており、他の都市の劇場とは大きく事情が異なる。参考までに、シャウシュピール・ライプツィヒはベルリン外の劇場としては客席占有率が高いと言われるが、それでも83パーセント(2017/18)である。シャウビューネ・ベルリンの客席占有率に関してはフィリップ・ロスト氏へのインタビューによる。シャウシュピール・ライプツィヒの客席占有率についてはLeipziger Internet Zeitung(2017年12月22日)による。https://www.l-iz.de/melder/wortmelder/2017/12/Erneuter-Besucheranstieg-am-Schauspiel-Leipzig-201122(2019年3月30日最終確認)
[4] Theaterpädagogik. S. 178.