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「蜷川幸雄とは何者だったのか」

  • 日時:2016年9月25日(日)、18時スタート
  • 場所:座・高円寺地下3階けいこ場2
  • 講師:高橋豊氏
  • 司会:嶋田直哉(シアターアーツ編集部/明治大学准教授)
  • 主催:国際演劇評論家協会日本センター/シアターアーツ
  • 協力:座・高円寺
  • 受講料:500円(当日お支払い、予約不要)

蜷川幸雄は1969年『真情あふるる軽薄さ』(作=清水邦夫)で演出家としてデビュー後、1974年に『ロミオとジュリエット』で商業演劇に、1983年に『王女メディア』で海外に進出します。以後ギリシャ悲劇、シェイクスピア、チェーホフといった海外の古典作品はもちろんのこと、井上ひさし、野田秀樹、ケラリーノ・サンドロヴィッチといった日本の現代演劇作品まで、演出した作品は広範囲に及びます。21世紀に入っても高齢者の演劇集団さいたまゴールド・シアター(2006年)、若手演劇集団さいたまネクスト・シアター(2009年)の結成など、演出のみならず、絶えず新たな役者の発掘にも果敢に取り組んできました。最晩年まで旺盛な演出活動を行った蜷川は、挫折・屈折を重ねた青春時代、小劇場時代の仲間からの批判を経て、「世界のNINAGAWA」と高く評価されました。

本講座では蜷川の舞台を60年代後半から観続け、『蜷川幸雄伝説』(河出書房新社)の著作があり、長年毎日新聞で劇評を執筆してきた国際演劇評論家協会日本センター会員の高橋豊氏が、本年5月に亡くなった蜷川の世界に迫ります。さまざまな資料を使って、蜷川舞台の魔力も紹介していきます。

講師略歴

高橋豊(たかはしゆたか)氏

高橋豊氏

演劇評論家。1945年山形県生まれ。毎日新聞社学芸部専門委員を経て現在客員編集委員。著書に『幻を追って―仲代達矢役者半世紀』(毎日新聞社 1998)、『蜷川幸雄伝説』(河出書房新社 2001)など、共編著に『「轟音の残響』からー震災・原発と演劇ー』(晩成書房 2016)がある。国際演劇評論家協会日本センター会員。