[第三次]シアターアーツ劇評講座開催のお知らせ
 「第三次シアターアーツ」では、現代演劇の先端的な問題についてのトークを「劇評講座」という企画で随時展開していきます。第4回目となる10月は、「ポストドラマ演劇」についてトークを行います。


 ここ数年、ポストドラマ演劇という言葉を耳にする機会が増えてきました。きっかけは、99年にドイツの演劇研究者/批評家ハンス=ティース・レーマンが出版した『ポストドラマ演劇』という書物でした。この本はヨーロッパ各国語に翻訳されて大きな話題になり、作り手、観客、批評家それぞれの側の、ドラマの枠にとらわれない演劇形式に対する関心を高めました。実際、国際的に活躍する多くのカンパニーの舞台表現に大きな影響を与えています。02年には邦訳も出版されました。
  さて、日本ではどうでしょう。舞台の作り手が自分の活動を「ポストドラマ演劇」と密接に関連づけて実践する例はそれほど多くないように思います。その理由は『ポストドラマ演劇』という書物が簡単には読み通せないほどの大著であることにもありますが、それと同時に日本の舞台制作環境が、ドラマからポストドラマへと大胆に転回していくヨーロッパのダイナミズムを正面から受け止めきれていないからかもしれません。
 ここにはどのような問題があるのでしょう。「ポストドラマ演劇」を通して日本の演劇のどのような姿が浮かび上がるのでしょう。今回のトークでは、『ポストドラマ演劇』の翻訳者のひとりであるドイツ演劇研究者の平田栄一郎さんと、長年演劇の実践に携わってこられた錬肉工房主宰の岡本章さんをお迎えして、「ポストドラマ演劇」とはなにか、この新しい考え方を通して日本の演劇のなにが見えてくるのか、じっくり話合います。

(司会=新野守広)

日時:10月24日(日)18時30分 受付開始は18:00から
会場:東京芸術劇場小会議室2(5階)
   ※大エレベーターを上がってください。
料金:500円(資料代他、当日受付精算)
定員:20名(事前にお申し込みください)
岡本章(おかもと・あきら) 演出家、俳優。1971年の創立より錬肉工房を主宰。近年の演出作品に、『水の声』、『無』、『バッカイ』など。編著『錬肉工房・ハムレットマシーン全記録』。明治学院大学文学部教授。
平田栄一郎(ひらた・えいいちろう)ドイツ演劇・演劇学研究。著書に『Theater in Japan』(共編著)、『ドラマトゥルク__舞台芸術を進化/深化させる者』(2010年11月刊行予定)など。共訳書にハンス=ティース・レーマン『ポストドラマ演劇』、エリカ・フィッシャー=リヒテ『パフォーマンスの美学』など。慶應義塾大学文学部准教授。
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